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牧禎舎(まきていしゃ) - 藍染体験工房 -

埼玉県行田市。足袋と蔵。昔ながらの藍染め。まちの記憶に寄り添ってつくるモノとじかん。

大和藍にチャレンジ 

211102_藍熊

今度の日曜日、市が企画した15名参加のツアーがあるのですが…

ふたつある甕のうち片方が使えない状態で、
ずっと藍建する時間もとれない状況のままなのです。

設定された時間が不十分な中で忙しなく作業しては
最後の人までちゃんと染まるか心許ないもので…。

よく考えた結果、短時間で濃く染まる発酵ではない藍染めにチャレンジすることにしました。

前からこういういざという時はどうするか?という懸念はあったのですが、
そんなにツアーが来ないのでそのままになっていました。

上の写真はコロナ禍で遠のいていた田原町の藍熊さん。久しぶりに行ってきました。

211102_藍染め01

発酵以外の藍染めをほぼしたことがないので、
いくつかあるメーカーの商品の中からどれにしようか悩みに悩み、
今回は工程数と、準備するものと、作業時間の都合から藍熊さんの「大和藍」を使用することにしました。

そして先日、テストで一連の流れを行ってみました。
上の写真のように準備して、スタートです。

211102_大和藍

これが大和藍です。
今回はこの中からお試し用に少し使います。

211102_藍染め03_大和藍

今回は約10g使用します。

211102_藍染め04

これを30℃のぬるま湯で溶きます。

211102_藍染め05_大和藍

バケツが汚れないようビニール袋を入れて、その中で大和藍を溶かします。
テストなので正規の分量で作業すればよかったんですけど、
10gに対しては水約2リットルとなり、水かさが低いと染めづらいので倍以上の4リットル強の水で薄めました。

そんなに薄まってるはずですけど、結構濃い泡が立っています。
この泡はムラの原因になるので取り除いて染めるそうです。

211102_藍染め02

試しに絞ったハンカチ4枚です。
全部で4パターンです。

211102_藍染め06_大和藍

3分染めました。

211102_藍染め07_大和藍

バケツから出したらあまり絞らず、水気をよく切り、
新聞紙の上で広げました。

211102_藍染め08_大和藍

新聞によく水を吸い取ってもらいます。
ちゃんと染まっているように見えます。

3分置いたら、また2回目を染めました。

211102_藍染め09_大和藍

水でよくすすぎ、酢水に20分浸け込みました。

211102_藍染め10_大和藍

完成です!
出やすい模様とそうじゃないのがありますね…。
なんちゃって叢雲絞りは今回は失敗しやすいかもしれないので辞めておくことにしました。

輪ゴムが無難ですね。

211102_藍染め011

せっかくなので見比べてみました。
左側が灰汁発酵建、右側が今回の染めです。

濃い色は今回のが向いてますね。絞り際までくっきり染まってきれいです。

薄い色は今回のだと単調でした。その点は灰汁発酵建のが雑味があって色に面白みがあります。
完全に個人的な意見ですが、実際にはそんなに見分けがつかないのではないか?と思っていたので意外でした。
布にもよるかもしれないですね。

市の企画したツアー内容には「本藍染体験」と書かれていて、
「本藍」の定義は工房や地域などそれぞれかもしれないので市が何を意味しているかは不明なのですが、
本当は発酵の藍染めを体験していただきたかったので、なんらか考えるつもりです。
くるみボタンの持ち帰りか、割引券か選んでいただこうかな…

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●今後の開館日
・11/7(日)…ちいさな日曜日開催
・11/7(日)…予約でいっぱいです
・11/14(日)…はちまんマルシェ出店計画中、午後予約いっぱいです
・11/21(日)…予約でいっぱいです
・11/23(日)…何かの記者会見で臨時開館計画中
・11/28(日)…臨時休館(昔体験セミナー開催日)

上記以降はお問い合わせください。→makitei@tabigura.net

COVID-19感染拡大予防のため、一度に4〜5名までに限らせていただいております。
新たな体験方法に慣れてきたらもう少し増やせるかもしれません。
来館前に検温して体調確認していただき、風邪ぎみの場合はご来館をご遠慮いただいております。
来館時はマスク着用でお願いいたします。
また発酵の都合により急な臨時休館の可能性もありますことをご容赦くださいませ。
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( 2021/11/02 08:31 ) Category ・技法 | TB(0) | CM(0)
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